Shopify でお気に入り(Wishlist)機能を実現する方法を徹底解説!
今回は、Shopify でお気に入り(Wishlist)機能を導入する 2 つの方法について解説していきます。
1 つ目は、メタフィールドを用いたコーディングでお気に入り(Wishlist)機能を導入する方法です。
2 つ目は、アプリを用いてお気に入り(Wishlist)機能を導入する方法です。
それぞれの方法について詳しく解説していきます。
目次
- お気に入り(Wishlist)機能とは?
- お気に入り(Wishlist)機能のメリット
- メタフィールドを用いたコーディングでお気に入り(Wishlist)機能を導入する方法
- アプリを用いてお気に入り(Wishlist)機能を導入する方法
- 最後に
お気に入り(Wishlist)機能とは?
お気に入り機能とは、顧客が Shopify ストア内の商品をお気に入りリストに追加できる機能です。この機能は、「ウィッシュリスト(Wishlist)」、「ブックマーク」としても知られています。
この機能を利用することで、現時点では購入を見送るものの、将来的に興味がある商品をリスト化しておくことが可能です。
今回は、以下の記事を参考にしています。
- お気に入り(wishlist)を実装できる日本語対応の Shopify アプリを調査してみた
- Shopifyのおすすめお気に入り(wishlist)アプリ8選を徹底解説
- Shopify でお気に入り機能は実現できる?アプリの使い方を解説!
- Shopifyでお気に入り(wishlist)を実装する方法を考察
- 【2024】Shopifyのお気に入り(wishlist)アプリについて調べてみた
お気に入り(Wishlist)機能のメリット
お気に入り機能を導入するメリットは下記になります。
- ショッピング体験の向上
お気に入り(Wishlist)機能により、顧客はサイトへの再訪問時に簡単に以前に興味を持った商品を見つけ出すことができ、これがショッピング体験の向上に寄与します。また、求めている商品を発見できないことによるサイト離脱のリスクを軽減する効果もあります。
- 売上アップに繋がる
お気に入り(Wishlist)機能により、顧客はサイトへの再訪問時に簡単に以前に興味を持った商品を見つけ出すことができ、購買意欲の向上に繋がります。
- 在庫管理の効率化
お気に入りリストの情報は、在庫管理にも大きなメリットをもたらします。
たとえば、特定の商品が多数の顧客によってリストへ追加される場合、その商品に対する高い需要が見込まれます。
お気に入りリスト売り切れや過剰在庫のリスクを減らし、より効率的なストア運営を実現できます。
メタフィールドを用いたコーディングでお気に入り(Wishlist)機能を導入する方法
まずは、メタフィールドを用いたコーティングでお気に入り(Wishlist)機能を導入する方法について解説します。
今回は、GraphQL を用いてメタフィールドを作成していきます。
「Shopify GraphQL App」にアクセスしてください。「Shopify GraphQL App」はストア上で GraphQL を使用できるように Shopify が用意しているアプリです。
上記の Install の部分に Shopify の開発ストアの URL を入力し、Select all をクリックして、「インストール」ボタンを押すと、Shopify の開発ストアに 「Shopify GraphQL App」をインストールすることができます。
ストアのメタフィールドにお気に入り機能の情報を設定する
ストアのメタフィールドにお気に入り機能の情報を設定します。
以下の画像は、今回実装する GraphQL コードです。Mutation
の部分と Variables
の部分を順に解説していきます。
まずは、Mutation
の部分です。以下のコードをそのまま貼り付けてください。
mutation MetafieldsSet($metafields: [MetafieldsSetInput!]!) {
metafieldsSet(metafields: $metafields) {
metafields {
key
namespace
value
createdAt
updatedAt
}
userErrors {
field
message
code
}
}
}
metafields
ブロックには、登録されたメタフィールドの情報が入ります。
今回は、key
・namespace
・value
を指定して登録されたメタフィールドの情報が正しいものか確認できるようにしています。
userErrors
ブロックには GraphQL の実行中に発生したエラーに関する情報が入ります。
次に、Variables
の部分です。
完成形のコードがこちらです。
{
"metafields": [
{
"key": "wishlist_setting",
"namespace": "wishlist_app",
"ownerId": "gid://shopify/Shop/67358163174",
"value": "{\"status\": \"enabled\"}",
"type": "json"
}
]
}
各設定項目について詳しく見ていきましょう。まず、メタフィールドの key
と namespace
です。今回は、key
に wishlist_setting
、namespace
に wishlist_app
を指定しています。
次に、ownerId
を設定します。以下の GraphQL クエリを実行して shop の id を取得してください。
{
shop {
id
}
}
============================================
実行後のレスポンス
{
"data": {
"shop": {
"id": "gid://shopify/Shop/67358163174"
}
},
"extensions": {
"cost": {
"requestedQueryCost": 1,
"actualQueryCost": 1,
"throttleStatus": {
"maximumAvailable": 2000,
"currentlyAvailable": 1895,
"restoreRate": 100
}
}
}
}
ownerId
に、取得した shop の id を設定してください。
次に、value
にお気に入り機能に必要な情報を設定します。これには、お気に入り機能が有効かどうかの値が含まれます。
今回は、以下の json データを文字列にエスケープしたものを設定します。
{
status: 'enabled';
}
上記で作成した Variables
を、「Shopify GraphQL App」に設定してください。
右側の実行ボタンをクリックして、GraphQL を実行してください。
顧客のメタフィールドにお気に入り商品の情報を設定する
次に、顧客のメタフィールドにお気に入り商品の情報を設定します。
以下の画像は、今回実装する GraphQL コードです。Mutation
の部分と Variables
の部分で順に解説します。
まずは、Mutation
の部分です。ストアのメタフィールドを設定したときと同じコードを設定してください。
mutation MetafieldsSet($metafields: [MetafieldsSetInput!]!) {
metafieldsSet(metafields: $metafields) {
metafields {
key
namespace
value
createdAt
updatedAt
}
userErrors {
field
message
code
}
}
}
次に、Variables
の部分です。
完成系のコードがこちらです。
{
"metafields": [
{
"key": "wishlist_product_ids",
"namespace": "wishlist_app",
"ownerId": "gid://shopify/Customer/7623442890982",
"value": "{\"product_ids\": [\"8362227794150\", \"8362227663078\"]}",
"type": "json"
}
]
}
各設定項目について詳しく見ていきましょう。まず、メタフィールドの key
と、namespace
です。
今回は、key
に、wishlist_product_ids
、namespace
に、wishlist_app
を指定しています。
次に、ownerId
を設定します。gid://shopify/Customer/XXXXXXXX
の XXXXXXXX
に該当する顧客の id を設定してください。
value
にお気に入り登録したい商品の id を設定します。今回は、以下の json データを文字列にエスケープしたものを設定します。
{
"product_ids":["8362227794150","8362227663078"]
}
上記で作成した Variables
を、「Shopify GraphQL App」に設定してください。
右側の実行ボタンをクリックして、実行してください。
これで、顧客のメタフィールドにお気に入り商品の情報を設定できました。
次に、アカウントページで、顧客のメタフィールドにお気に入り商品の id が存在する場合、それらのお気に入り商品を表示する処理を追加してください。また、商品ページでお気に入り機能が有効である場合には、お気に入り登録ボタンを表示する処理も実装してください。この処理の詳細は複雑になるため、ここでは具体的な説明を省略します。
ここまででコーディングを用いてセット販売を行う方法は終了です。
アプリを用いてお気に入り(Wishlist)機能を導入する方法
Shopify アプリの「シンプル Wishlist |お手軽お気に入り」を用いて、お気に入り(Wishlist)機能を導入していきます。以下の記事を参考に解説していきます。
Shopify でお気に入り機能は実現できる?アプリの使い方を解説!
「シンプル Wishlist |お手軽お気に入り」は、Shopify ストアでお気に入り(Wishlist)機能を簡単に実現できるアプリです。
料金:月額 9.99 ドル(7 日間の無料体験)
※開発ストアでは無料で使用できます。
それでは、実際に解説していきます。
アプリをインストール
まずは、アプリをインストールしていきます。
以下のリンクにアクセスしてください。
「シンプル Wishlist |お手軽お気に入り」アプリストア
以下の画面に遷移します。「インストール」ボタンをクリックしてください。
以下の画面に遷移します。「インストール」ボタンをクリックして、アプリをインストールしましょう。
以下の管理画面が表示されます。
アプリの有効化
アプリを有効化します。左側のサイドバーの「お気に入り設定」をクリックして、「お気に入り設定」ページに遷移してください。
「お気に入り機能の有効化」セクションで、お気に入り機能の有効化・無効化を設定できます。
「有効」を選択して、「保存する」ボタンクリックしましょう。
テーマにお気に入り機能を追加
「テーマにお気に入り機能を追加」セクションでテーマにお気に入り機能を追加していきます。
アプリを追加したいテーマを選択して、「商品ページに追加」ボタンをクリックすることで、商品ページにお気に入り機能を追加できます。
「アカウントページに追加」ボタンをクリックすることで、アカウントページにお気に入りリストを追加できます。
「ハートアイコンボタンを追加」ボタンをクリックすることで、ハートアイコンボタンを追加できます。
見た目のカスタマイズ
商品ページ・コレクションページ・アカウントページにて見た目のカスタマイズをします。
商品ページ
商品ページに移動してください。
以下の画像は編集できる箇所を表しています。
お気に入りボタンの高さ・最大幅・文字の大きさ・文字の位置を編集できます。
未お気に入り時のボタンの編集をします。ハートアイコンの色・文字・文字の色・背景色・枠線の太さ・枠線の色・枠線の丸みを編集できます。
お気に入り時のボタンの設定をします。ハートアイコンの色・文字・文字の色・背景色・枠線の太さ・枠線の色・枠線の丸みを編集できます。
ログインポップアップの本文・ボタンの色を編集できます。
上部の余白・下部余白を編集できます。
コレクションページ
コレクションページに移動してください。
左側の埋め込みアプリアイコンをクリックして、埋め込みアプリを表示しましょう。
下矢印ボタンをクリックして、カスタマイズメニューを表示しましょう。
以下の画像は編集できる箇所を表しています。
ハートアイコンボタン設定をします。アイコンの大きさ・色・位置・上部余白・左右余白を編集できます。
ログインポップアップの本文・文字を編集できます。
アカウントページ
アカウントページに移動してください。
以下の画像は編集できる箇所を表しています。
見出し設定をします。見出しの文字、文字の大きさ(パソコン時・スマホ時)、文字の下部余白(パソコン時・スマホ時)を編集できます。
文字の色・枠線の色を編集できます。
お気に入り商品が 0 個時のメッセージを編集できます。
ハートアイコンボタンの編集ができます。
上部余白(パソコン時・スマホ時)、下部余白(パソコン時・スマホ時)の編集ができます。
最後に
今回は、Shopify でお気に入り(Wishlist)機能を導入する 2 つの方法について解説しました。
少しでも、お役に立てれば幸いです。ありがとうございました。
参考記事