Shopify ストアで会員限定販売を実現する方法を徹底解説!
目次
はじめに
今回は、Shopify ストアで会員限定販売を実現する方法を解説します。
今回の記事では、以下の読者を対象にしています。
- Shopify ストアにおける会員限定販売の概要を知りたい。
- コーディングで会員限定販売を行う方法を知りたい。
- アプリで会員限定販売を行う方法を知りたい。
会員限定販売とは?
会員限定販売とは、特定の会員や顧客に対してのみ商品を販売する販売方法です。会員限定販売では、特定の条件を満たす会員に対して限定商品の紹介や先行予約などの特典を提供することが一般的です。この販売形態は、特定の顧客層に焦点を当てたマーケティング戦略として活用され、会員制ネットショップや EC サイトで利用されることがあります。
会員限定販売のメリット
- 顧客満足度の向上
会員限定販売を行うことで、顧客満足度の向上が期待されます。特定の会員に対して限定情報や特典を提供することで、顧客は特別感を味わい、ロイヤルティが高まります。この特別な体験は顧客にとって満足度を向上させ、継続的な購買意欲を促進します。
- リピータの獲得
会員限定販売を行うことで、リピーターの獲得が期待されます。限定商品を通じて、会員に対して特別な体験や付加価値を提供することで、顧客は継続的にサイトや店舗を利用するようになります。
メタフィールドを用いたコーディングで会員限定販売を行う方法
まずは、メタフィールドを用いたコーディングで商品の売り切れ非表示を行う方法を解説します。
「Shopify GraphQL App」のインストール
今回は、GraphQL を用いてメタフィールドを作成していきます。
「Shopify GraphQL App」にアクセスしてください。「Shopify GraphQL App」はストア上で GraphQL を使用できるように Shopify が用意しているアプリです。
上記の Install の部分に Shopify の開発ストアの URL を入力し、「Select all」 をクリックして、「インストール」ボタンを押すと、Shopify の開発ストアに 「Shopify GraphQL App」をインストールすることができます。
ストアのメタフィールドに会員限定販売商品の情報を設定
ストアのメタフィールドに会員限定商品の情報を設定します。
以下の画像は、今回実装する GraphQL コードです。Mutation
と Variables
を順に解説していきます。
Mutation
まずは、Mutation
です。以下のコードを画像の赤枠の部分に貼り付けてください。
mutation MetafieldsSet($metafields: [MetafieldsSetInput!]!) {
metafieldsSet(metafields: $metafields) {
metafields {
key
namespace
value
createdAt
updatedAt
}
userErrors {
field
message
code
}
}
}
引数
今回は、metafieldsSet
API を用います。これは、メタフィールドの値を作成・更新するための API です。こちらの API には引数として、以下のものを渡します。
key
namespace
ownerId
type
value
順に説明します。
-
key
メタフィールドを識別する一意の値です。 -
namespace
メタフィールドのグループのコンテナです。メタフィールドが集まった箱のようなものです。 -
ownerId
メタフィールドが関連付けられているリソースの固有の識別子です。 -
type
メタフィールドに格納されるデータの種類を指定します。 -
value
メタフィールドに格納されるデータです。文字列として格納します。
具体的に渡す値は、Variables
に設定します。
戻り値
metafields
ブロックには、登録されたメタフィールドの情報が入ります。
戻り値として、以下のものが返ってきます。
key
namespace
value
createdAt
updateAt
key
・namespace
・value
に関しては、先程と同様です。
-
createdAt
メタフィールドが作成された日時です。 -
updateAt
メタフィールドが更新された日時です。
userErrors
ブロックには GraphQL の実行中に発生したエラーに関する情報が入ります。
戻り値として、以下のものが返ってきます。
field
message
code
順に説明します。
-
field
エラーが発生した入力フィールドの場所を示しています。 -
message
エラーメッセージです。 -
code
エラーコードです。
Variables
次に、metafieldSet
に渡す引数、Variables
の部分について解説します。
完成形のコードがこちらです。
{
"metafields": [
{
"key": "product_ids",
"namespace": "member_only_app",
"ownerId": "gid://shopify/Shop/67358163174",
"value": "{\"product_ids\": [\"8362227794150\", \"8362227663078\"]}",
"type": "json"
}
]
}
各設定項目について詳しく見ていきましょう。まず、メタフィールドの key
と namespace
です。今回は、key
に product_ids
、namespace
に、member_only_app
を指定しています。
次に、ownerId
を設定します。以下の GraphQL クエリを実行して Shop の id を取得してください。
{
shop {
id
}
}
============================================
# 実行後のレスポンス
{
"data": {
"shop": {
"id": "gid://shopify/Shop/67358163174"
}
},
"extensions": {
"cost": {
"requestedQueryCost": 1,
"actualQueryCost": 1,
"throttleStatus": {
"maximumAvailable": 2000,
"currentlyAvailable": 1895,
"restoreRate": 100
}
}
}
}
ownerId
に、取得した Shop の id を設定してください。
次に、value
に会員限定販売商品の情報を設定します。
まず、商品の id を取得します。
ストアの管理画面の左側の「商品管理」をクリックしてください。
会員限定販売したい商品を選択してください。
以下のページの URL の末尾の数字が商品 id です。
次に、取得した id を product_ids
に設定してください。
{
"product_ids": ["8362227663078", "8362227794150"]
}
最後に、json データを文字列に変換して、value
に設定します。
上記で作成した Variables
を、画像の赤枠の部分に設定してください。
GraphQL を実行
実行ボタンをクリックして GraphQL 実行してください。
これで、ストアのメタフィールドに会員限定販売商品の情報を設定できました。
次に、商品ページでストアのメタフィールドから会員限定販売商品の id を取得してください。商品ページ内の商品の id とメタフィールド内の商品の id が一致する場合に、会員(アカウントにログインしている顧客)のみが商品を購入できるようにする処理を追加してください。詳しい処理はかなり難しくなるので、ここでは割愛します。
アプリを用いて会員限定販売を行う方法
Shopify アプリの「シンプル会員限定販売|お手軽アカウント必須販売」を用いて、会員限定販売を行います。以下の記事を参考に解説していきます。
【Shopify アプリ】シンプル会員限定販売|お手軽アカウント必須販売(購入制限)について徹底解説|ご利用ガイド
「シンプル会員限定販売|お手軽アカウント必須販売」は、お手軽に商品ごとの会員限定販売(購入制限)を導入できるアプリです。
料金:月額 9.99 ドル
※開発ストアは無料で使用できます。
それでは、実際に解説していきます。
アプリのインストール
まずは、アプリをインストールしていきます。以下のリンクにアクセスしてください。
「シンプル会員限定販売|お手軽アカウント必須販売」アプリストア
以下の画面に遷移します。「インストール」ボタンをクリックしてください。
「インストール」ボタンをクリックすると以下の画面に遷移します。「インストール」ボタンをクリックして、アプリのインストールを行いましょう。
以下の管理画面が表示されます。
以上で、アプリのインストールは完了です。
テーマに会員限定販売機能を追加
まず、会員限定販売機能をテーマに追加します。「会員限定販売管理」ページの「アプリを有効化する」をクリックして、「設定」ページに遷移してください。
会員限定販売機能をテーマに追加したいテーマを選択し、「テーマに追加」ボタンをクリックすると、テーマに会員限定販売機能を追加できます。
以上でテーマに会員限定販売機能を追加は完了です。
会員限定販売設定
会員限定販売設定をします。左側のメニューの「会員限定販売設定」をクリックして、「会員限定販売設定」ページに遷移してください。
会員限定販売する商品またはコレクションを選択した後、「追加」ボタンをクリックすると商品を追加できます。
「保存する」ボタンをクリックして設定を保存しましょう。
以上で会員限定販売設定は完了です。
未ログイン時のボタンの表示設定
未ログイン時のボタンの表示設定をします。
左側のメニューの「設定」をクリックして、「設定」ページに移動してください。
未ログイン時のボタンの表示設定は、「未ログイン時のカートに追加ボタンの表示設定」セクションで行います。
未ログイン時にカートに追加ボタンを表示するかどうか、未ログイン時のカートに追加ボタンのラベル・備考を設定してください。設定が終わったら、「保存する」ボタンをクリックして設定を保存しましょう。
ストアフロント画面では、以下のように表示されます。
以上で未ログイン時のボタンの表示設定は完了です。
終わりに
今回は、Shopify ストアで会員限定販売を実現する方法を解説しました。
会員限定販売を導入することで、リピータの獲得や顧客満足度の向上が期待できます。ぜひ導入してみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
参考記事