
【2025年】Shopifyで会員限定の画像バナーを表示できる?おすすめアプリも紹介!
目次
- はじめに
はじめに
Shopify でオンラインストアを運営していると、「会員(ログインユーザー)だけに見せたい特別な情報や画像バナー」を設置したいシーンが出てくることはありませんか?
たとえば「リピーター顧客に向けた特典セール情報」「メンバー限定の商品割引バナー」「会員専用のキャンペーン案内」など、非会員には公開しなくても良い情報や、会員向けの優待施策をアピールしたい場合があります。
本記事では、Shopify で会員限定の画像バナーを表示する方法について詳しく解説します。結論からいうと、Shopify のテーマをカスタマイズ(コード編集)するか、専用のアプリを利用することで実現可能です。
- Shopify で会員限定の画像バナーを表示するメリット・デメリット
- テーマのコード編集で実装する場合のサンプルコード
- 手軽に試すならアプリがおすすめな理由
- おすすめアプリ「シンプルログインバナー|会員限定バナー表示アプリ」のインストール手順と使い方
上記のポイントを中心に解説していきますので、Shopify での会員限定施策を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
Shopify で会員限定の画像バナーを表示できる?
Shopify では、以下のような仕組みによって「ログイン中のユーザーのみが閲覧できるコンテンツ」を表示することが可能です。
-
テーマコード内で
customer
オブジェクトを利用した条件分岐を行う
Liquid という Shopify 独自のテンプレート言語でcustomer
オブジェクトをチェックし、ログイン済みかどうかによって出し分ける方法。 -
会員限定表示を実現するアプリを導入する
コード編集をしなくても、会員限定のバナーやコンテンツをノーコードで表示・管理できるアプリを導入する方法。
これらの方法を使えば、一般の訪問者には見せたくない画像バナーやキャンペーン告知を、ログインした顧客にだけ見せることができます。企業によっては会員への特別価格やクーポン情報のバナーをログイン中のみ出すことで、購入促進やロイヤルカスタマーの育成につなげているケースも少なくありません。
Shopify で会員限定の画像バナーを表示するメリット・デメリット
メリット
1. 会員向け施策の強化
ログインユーザーだけに専用の情報やバナーを見せることで、リピーターやファン層への優遇施策を打ち出しやすくなります。会員限定の特典を告知するバナーを表示すれば、「会員になればこんなメリットがある!」というのを店舗トップや商品ページで自然にアピールできます。
2. 効率的なセグメント訴求
不特定多数に見せる広告やバナーではなく、「誰に見せたいか」を明確化できるのが会員限定表示の強みです。会員のランクや購入頻度に応じてバナーを出し分ける、などの高度なセグメント訴求も可能になります。
3. パーソナライズ度アップ
パーソナライズしたコンテンツを表示することは、ユーザーエクスペリエンスを向上させるうえで非常に効果的です。たとえば「購入履歴がある顧客にはリピート特典バナーを表示」「初回購入の顧客にはウェルカムバナーを表示」といったバリエーションも検討できます。
4. ブランドイメージの向上
会員限定のバナーを設置し、特別感のある施策を打ち出すことでブランドロイヤルティが高まりやすくなります。継続してストアを訪問してもらえるきっかけにもなるでしょう。
デメリット
1. 実装コスト・メンテナンス
テーマのコード編集をする場合、Liquid や HTML/CSS、JavaScriptの知識がある程度必要です。アプリ導入で解決するケースも多いですが、その場合もアプリ固有のコストが発生します。メンテナンスを行う担当者がいなかったり、外注費がかさんだりするリスクも考えられます。
2. ログイン率の低下による効果の減少
そもそも会員登録が少なかったり、ユーザーがログインしないまま商品を閲覧して購入してしまう場合、会員限定バナーの訴求を見る機会が失われます。会員制施策を成功させるには、会員登録の導線の明示化や登録のメリットをしっかりと伝える仕組みづくりが重要です。
3. バナー表示位置の最適化の難しさ
会員向けバナーを目立たせすぎると、全体のデザインやユーザビリティに支障が出る可能性があります。テーマやアプリの仕様と整合させながら、最適な場所・タイミングで表示するための調整が欠かせません。
4. ストア速度や表示負荷
バナーそのものが重い場合や、複数のアプリを同時に使用してスクリプトが増えた場合、ページの読み込み速度が低下する可能性もあります。特に、カスタムコードやアプリを多用する場合は、パフォーマンスへの影響を注意深く確認する必要があります。
実現方法 ①:テーマのコード編集で会員限定バナーを表示
Shopify のテーマは Liquid というテンプレート言語で書かれており、customer
オブジェクトを使うと「ログインしている顧客情報」を取得できます。これを条件分岐に利用することで「ログイン中のみ表示されるコンテンツ」を実現できます。
コード編集の概略
-
テーマをバックアップ
現在使用しているテーマを複製し、テスト用テーマで安全に編集を行う。誤ってコードを壊しても復元できるようにする。 -
編集ファイルを決定
バナーを表示したいページがトップページならindex.liquid
(またはtheme.liquid
内の一部)、商品ページならproduct.liquid
など、編集するテンプレートファイルを特定する。 -
Liquid の条件分岐を追加
customer
オブジェクトを用いて「ログインユーザーのみ表示」の条件を組み込む。 -
バナー画像やリンク先を適切に配置
<img>
タグまたは<a><img></a>
などで、実際のバナーを表示するマークアップを書く。 -
デザインのカスタマイズ
必要に応じて CSS や HTML でレイアウトを整える。
サンプルコード
以下は、トップページに会員限定バナーを表示したいケースを想定したサンプルです。適切なファイルに貼り付けてご利用ください(例:index.liquid
やsections/featured-banner.liquid
などに記述)。
{% if customer %}
<!-- ログイン中の顧客のみ見せたいバナー -->
<div class="member-only-banner">
<a href="/pages/members-only-sale">
<img src="{{ 'member_sale_banner.jpg' | asset_url }}" alt="会員限定セールはこちら">
</a>
</div>
{% endif %}
<style>
.member-only-banner {
max-width: 1200px;
margin: 20px auto;
text-align: center;
}
.member-only-banner img {
width: 100%;
height: auto;
}
</style>
コード解説
{% if customer %} ... {% endif %}
:この条件式の中に書かれた要素は、ログイン(会員)ユーザーのみに表示されます。member_sale_banner.jpg
:あらかじめ Shopify の「設定 > ファイル」にアップロードしたバナー画像ファイル名。
もしくはテーマ内のassets
フォルダへ画像を格納し、{{ 'ファイル名.png' | asset_url }}
という形で呼び出します。asset_url
:Shopify が提供するフィルタ。テーマ内にあるアセットファイルへの完全 URL を返します。
コード編集のメリット・デメリット
-
メリット
- 仕組みがシンプルで拡張性が高い
- テーマ内のどこにでも柔軟に配置できる
- アプリのような月額費用はかからない
-
デメリット
- Liquid や HTML、CSS の基礎知識が必要
- テーマをアップデートした際に、再度手動でマージが必要になることがある
- コードの編集ミスが起こるとストアに不具合が出る恐れがある
コードを直接いじるハードルが低い方や、外部アプリを増やしたくないという方には、この方法が有効です。ただし、メンテナンス性や将来的な拡張性を重視する場合、やや手間がかかる点は考慮してください。
実現方法 ②:アプリを利用して会員限定バナーを表示
手軽に試すならアプリ導入がおすすめ
Shopify の公式アプリストアには、会員限定のバナーやコンテンツをノーコードで表示できる便利なアプリがいくつも存在します。コードの編集や検証作業が難しい場合や、メンテナンス性を重視する方にとっては、まずアプリを導入してみるのがおすすめです。
-
メリット
- コード編集不要で、初心者でも導入しやすい
- 設定画面からバナーをアップロードするだけで表示可能
- アプリ開発会社のサポートが受けられる
-
デメリット
- 月額費用や利用料が発生する(無料アプリもあり)
- 他アプリとの競合やテーマとの相性問題がある場合も
- アプリ独自のスクリプトが追加されるため、ページ速度に影響することも
おすすめアプリの紹介
数あるアプリのなかでも、シンプルに会員限定バナー機能を実装したいなら「シンプルログインバナー|会員限定バナー表示アプリ」がおすすめです。
シンプルログインバナー|会員限定バナー表示アプリ
-
アプリ名:シンプルログインバナー|会員限定バナー表示アプリ
-
料金:月額 $3.99(7 日間の無料お試し期間あり)
-
機能:
- ログイン中の顧客のみにバナー表示
- PC 用/スマホ用で異なるバナー画像を設定可能
- ノーコードでバナー画像やリンク、余白、レイアウトなどを管理画面からカスタマイズ
- コード編集不要で簡単にインストール・テーマへの反映
- 会員向けの特別セール告知やリピート顧客へのクーポン案内などに最適
「まずは簡単に始めたい」「リピーター向けのバナーだけ実装したい」というショップには理想的なアプリです。下記でインストール手順と基本的な使い方を解説します。
「シンプルログインバナー|会員限定バナー表示アプリ」のインストール手順と使用方法
以下のガイドは、公式サイトのご利用ガイドをもとにまとめています。
1. アプリをインストール
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Shopify アプリストア で「シンプルログインバナー|会員限定バナー表示アプリ」と検索してください。もしくはこちらのリンクからアプリ詳細ページへアクセスしてください。
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アプリの詳細ページから「インストール」ボタンをクリックし、インストールを始めます。
-
Shopify の管理画面で再度権限の確認などがあります。問題なければ、「インストール」ボタンでインストールを完了してください。
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アプリの管理画面が表示されれば、インストールは完了です。
この段階で、7 日間の無料トライアルが始まります。無料期間のうちに一通りの機能を試してみて、自社ストアに合うかどうか判断しましょう。
2. テーマにアプリブロックを追加
インストールが完了したら、実際にストアのページに会員限定画像バナーを反映させるために、アプリ管理画面から 「テーマに追加」 でアプリブロックを追加します。
-
アプリ管理画面から「設定」画面に移動し、使用中のテーマを選択して「テーマに追加」ボタンをクリックします。
-
アプリブロックが有効化されていることを確認して、変更を保存してください。(公開中のテーマの場合、保存すると実際のストアに反映されてしまうので注意してください。)
自動でのアプリブロック追加がうまくいかない場合は、ご利用ガイドを参考に手動でアプリブロックを有効化してください。
3. アプリブロックのカスタマイズ
テーマカスタマイズ画面で「シンプルログインバナー」のブロックをクリックすると、管理パネルが表示されます。
-
バナー画像設定
バナー画像を最大 4 枚設定することができます。スマホ用のバナー画像も設定することができます。
-
バナー画像リンク設定
バナー画像をクリックしたときに開く URL をそれぞれ設定できます。また、リンクを別タブで開くかどうかもカスタマイズできます。
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バナー画像のアスペクト比設定
バナー画像のアスペクト比を設定できます。
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マウスホバー時の動作設定
バナー画像をマウスホバーした時の挙動を設定できます。
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レイアウト設定
バナー画像のカラム数やバナー間の余白などのレイアウトを設定できます。
-
余白設定
アプリブロックの余白を設定できます。
これらを適宜調整したら、テーマエディタでプレビューしながらデザインを確認し、問題なければ 「保存」 して終了です。
4. 動作確認
- 会員アカウントを作成してテスト
「ログイン前 → バナー非表示」「ログイン後 → バナー表示」になっていることを確認します。 - 異なるデバイスで確認
PC とスマホそれぞれで表示画像が切り替わるか、余白やレイアウトが崩れていないかをチェック。
もし意図した表示にならない場合は、アプリの管理画面やテーマカスタマイズ画面の設定項目を再度確認してみましょう。それでも解決しないときは、アプリ提供元に問い合わせることでサポートが受けられます。
コード編集とアプリ導入、どちらを選ぶべき?
コード編集向き
- 自社にコーディングスキルがある
Shopify の Liquid や HTML/CSS を編集できる人材が社内にいる場合は、コード編集が手軽。アプリ利用料を抑えられる。 - 複雑なカスタマイズがしたい
たとえばログインユーザーのタグ(タグ付けされた顧客)ごとに異なるバナーを出し分けるなど、ロジックを込み入った形にしたい場合、コードで自由に実装しやすい。 - テーマの管理を一括で行いたい
すべての調整をテーマファイル内で完結させることで、外部アプリ依存を最小限にできる。
アプリ導入向き
- 初心者・ノーコード志向
コードを触ることに抵抗がある、あるいは担当者がいない場合はアプリでノーコード実装が便利。 - スピード重視
迅速に会員限定バナーを実装して、リピーター向けキャンペーンを行いたい場合はアプリが手っ取り早い。 - アプリ特有の追加機能を利用したい
シンプルログインバナーのように PC 用・スマホ用を別々に管理できる機能や、複数画像を並べる機能などは、ゼロからコードで組むよりアプリのほうが簡単なことも多い。 - アップデート耐性
Shopify のテーマを更新すると、手動編集したコードが上書きされるケースがある。しかしアプリを使った場合、そのリスクが比較的少ない。
コード編集のさらなる活用例:顧客タグを利用したバナー出し分け
会員限定バナーを出すだけなら、{% if customer %}
の分岐で十分です。しかし、Shopify ではログインユーザーに付与できる「顧客タグ(customer.tags)」という仕組みがあります。たとえば、「VIP」「GOLD」「一周年記念」などのタグを活用すれば、より細かいバナーの出し分けが可能です。
顧客タグを使ったサンプルコード
{% if customer %}
{% if customer.tags contains "VIP" %}
<!-- VIPタグを持つユーザーにだけ表示するバナー -->
<div class="vip-only-banner">
<a href="/pages/vip-sale">
<img src="{{ 'vip_sale_banner.jpg' | asset_url }}" alt="VIP限定セールはこちら">
</a>
</div>
{% elsif customer.tags contains "GOLD" %}
<!-- GOLDタグを持つユーザー用のバナー -->
<div class="gold-banner">
<a href="/pages/gold-sale">
<img src="{{ 'gold_sale_banner.jpg' | asset_url }}" alt="GOLD会員限定セールはこちら">
</a>
</div>
{% else %}
<!-- ログインユーザー全般へのバナー -->
<div class="member-banner">
<a href="/pages/member-sale">
<img src="{{ 'member_sale_banner.jpg' | asset_url }}" alt="会員限定セールはこちら">
</a>
</div>
{% endif %}
{% endif %}
このように顧客タグによって複数の条件分岐が書けます。ただし、タグを管理する手間は増えるため、運用方針とリソースに合わせて導入を検討しましょう。
まとめ
Shopify で会員限定の画像バナーを表示する方法は、大きく分けて 2 つあります。
-
テーマのコードを編集し、Liquid の条件分岐で出し分ける
- 拡張性と自由度は高いものの、コーディングスキルやメンテナンスコストがかかる。
- アプリ利用料が不要なので、長期的に見ると経費を抑えやすい。
-
会員限定バナー表示アプリを導入する
- ノーコードで手軽に実装可能。初心者にも扱いやすい。
- アプリ固有の月額費用はかかるが、テーマのアップデートで崩れにくく、サポートが受けられる。
「シンプルログインバナー|会員限定バナー表示アプリ」 は、月額 $3.99 という比較的安価なコストで会員限定バナー表示を実現できるおすすめアプリです。PC 用・スマホ用で別々のバナーを簡単に設定し、リピーター向けやメンバー限定のキャンペーン情報をスムーズに告知できるため、会員施策の強化を検討しているストアにはうってつけといえるでしょう。
自社にコーディングスキルを持ったスタッフがいて、カスタマイズ性を重視するならコード編集も魅力的です。一方で、内製リソースが限られていたり、短期間でリピーター向け施策を走らせたい場合はアプリ導入がおすすめです。いずれにせよ、Shopify の会員機能を活用してバナーを出し分けることで、ロイヤルカスタマーへの優遇や特別感の演出、購入サイクルの促進などに大いに役立つはずです。
2025 年以降も EC 市場は激化が続くと考えられますが、「会員限定の特典」や「プライオリティの高い情報」をしっかりと顧客に届けることは、競合と差別化を図るうえで非常に重要なポイントです。ぜひ本記事を参考に、Shopify ストアでの会員限定バナー導入を検討してみてください。